株式会社マックグラフィックアーツ

MGAスタッフブログ - マックグラフィックアーツスタッフの不定期ブログ

アナログシンセサイザーBGMのススメ

最近は時々、(仕事中の?)BGMとしてYouTubeなどの動画投稿サイト(この言葉は妖しげ…)にアップされている古いシンセサイザー(以下、シンセ)のデモ演奏なんかを聴いたりしている、デザイナーの市川です。

Moog MiniMoog

Moog MiniMoog(1971)-もっとも有名なモノフォニックシンセ。

古いシンセとは1970年代〜80年代初めに登場した、主に(音色の元になる波形がアナログ回路で制御されている)アナログシンセと呼ばれるもの。そのアナログシンセをいろんな音色で適当なフレーズを弾いている。ただそれだけのものだ。エフェクターもリバーブかディレイくらいしかかけていないシンセそのものの音。(逆にこのくらいのエフェクターをかけないと、素すぎて音色というより波形を聴いている感じになってしまう(一部の高級機種は除く))ちなみに初期はMoog MoniMoogに代表されるモノフォニック(単音)シンセしかなかったが、1975年にYamahaからエレクトーンの形をしたGX-1というポリフォニック(和音)シンセが登場してから徐々に各社ともポリフォニック化に進化していく。

Yamaha CS-80

Yamaha CS-80(1977)-初期のポリフォニックシンセ。音色も重さも重量感があったようだ。重さ70kg以上。

僕がシンセに興味を持った時には既にデジタルに移行していたので、アナログは衰退の一途をたどっていた。有名なYAMAHA DX-7のエレビの音色が楽曲のあちこちで使われていた頃だ。しかし、僕がよく聴いていたのは70年代の音楽。なので、アナログシンセの音は一種の憧れの音と言ってもいいのかもしれない。それを楽曲のために調和させるわけではなくシンセそのものの性能だけを聴く。だいたいは未知の音色として聴くことになるのだけど、時にはこの音色はあの曲に使われてたよな…なんて思いに馳せたり。

Sequential Circuits Prophet-5

Sequential Circuits Prophet-5(1978)-会社は1987年にヤマハに買収される。

特に思い入れのあるシンセは、78年に登場したSequential Circuits Prophet-5(シーケンシャル・サーキット プロフェット5)。ポリフォニック(和音が出せる)シンセ(同時発音5音!)としても、音色を保存(40音)できたシンセとしてもほぼ初の機種である。暖かみのある音、厚みのある音はもちろん、ギターライクな過激な音も作れる多彩さがあるのであらゆる楽曲で(多分今でも)使われている。このシンセを愛用しているミュージシャンでは一般的に坂本龍一がYMO時代から有名だけど(最近NHKで放送されていた「スコラ」という音楽番組でも持ち出していた)、僕的にはBrufordやStewart&GaskinのDave Stewart(知る人ぞ知るという感じ…)。Prophet-5を自在に操り自分の音にしていた。1音聴くと彼の音と分かるような。

Korg MS-20

Korg MS-20(1978)-パッチングできる廉価なモノフォニックシンセ。2013年にMS-20 miniとして復活した。

しかしこのシンセ、当時でも日本では180万円位(今は中古で30万円台位?)したものなので、単体での生音を僕はほとんど聴いたことがない…。そういうわけでYouTubeでこれら(他にもOberheimやMoogとかの高嶺の花機種)の音を愉しんでいるわけなのです。懐かしさというより憧れという感じで。
また、こんな高級機種とは別にKorg、Roland、Yamahaといった(主に)廉価なシンセも、これはこれで未知の音や音のカラーを知ったりで愉しめると思うのです。

以下には、こういう古いシンセをデモ演奏しているYouTubeのチャンネル(一部)です。
よろしければどうぞ。

RetroSound – Vintage Synthesizer
http://www.youtube.com/user/retrosound72

AnalogAudio1
http://www.youtube.com/user/AnalogAudio1

SynthMania(ここでは2機種以上の組み合わせデモが多い)
http://www.youtube.com/user/SynthManiaDotCom