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ローカルな踊りいろいろ〜伝統のアーカイブと閲覧にはWEB

神御衣祭・修祓

二十年に一度の遷宮につき、絶賛フィーバー中の伊勢神宮。
聞いた話によると経済効果がすごいらしいです!

 

私の実家は、その伊勢市の隣の市にあります。(経済効果は微妙らしいです…)
海辺の小さな漁師町で、昔からの風習がわりと色濃く残っている地域です。

子供の頃はそれが普通だと思ってましたが、大人になって県外に出ると、意外と珍しい部類なんじゃないかなと思ったりします。

父曰く「田舎はどこもこんなもん」らしいですが、伊勢神宮の影響が強い地域だからかもしれません。

うちの町では、お盆に「かんこ踊り」という盆踊りをします。
お盆の三日間、夕方から明け方にかけて、その年に亡くなった方の家を回って、初盆の供養をするものです。

これが今見ると、土俗的でとても面白いんですね~。

都会の大きなお祭りとは違って、てきとーにゆるくて(笑)、手作り感満載で、完全に地元だけで、年寄りから子供まで「お盆といえばこれ!」って感じで楽しんでいる独特の雰囲気があります。
踊り01最初は踊り子さんは立っていて、太鼓を叩きたい人(子供が多し)が列に並んで、フレーズごとに次々と叩いていきます。みんなうまい。

踊り02一通り歌が進んだら(昔、さんざんかんこ踊りを踊ってきたおじいさんかおばあさんが謡うことが多い)、ぐるぐる布を巻いて顔を隠す。

踊り03その上に頭飾りを付ける。花が飾られた頭飾りには鈴が着いていて、頭をふると鈴の音がします。なんでも鈴の音は魔除けなんだとか。

踊り04一部が終わり、二部は輪になって踊る。ここからが本番です。

踊り05何言ってるか地元でもまるでわからない歌に合わせて、踊ります!踊ります!

この4人の踊り子さんの周りには、ウチワを持ったおばさんおじさんが、輪になって踊っていたりします。
これを今年亡くなった人の家々を回って朝までエンドレスで踊り、見る人もぞろぞろついていきます。

 

さて、ところ変わって岩手と宮城。
とにかく造形と踊りが異形でしびれたのが「鹿踊」!

鹿踊り01

去年、明治神宮の100年祭で初めて見ましたが、すばらしくかっこよく、ずっと鹿踊りの後をついて回って見ていたかったくらい素敵でした。オーラが違います!

明治神宮で見た後に、もっと詳細に見たくなって鹿踊りの動画を検索しまくりました。
東北では有名な踊りみたいで動画がいっぱい出てきましたが、小さな動画では良さが伝わらない……。

あの踊りをPC画面の動画ではなく、大きなイベント(お祭り)とかでもなく、地元の神社とかで見てみたいです。ものすごく雰囲気があっていいでしょうね。

 

うちの地元の「かんこ踊り」もそうですが、昔から続く庶民の伝統芸能的なものって、場の雰囲気込みで価値があるんですよね。

バリで見たバリダンスも素敵でしたが、あれを日本の公会堂の舞台で見ても面白くない。
スペインで見たフラメンコも、観光地化してるとはいえ、やっぱり地元のタブラオ(舞台のあるバル)で見た方が全然いい。

それを空間デザインと言ってしまうと軽くなるのですが、
場、空間、ってとても重要だと思いました。

 

まだまだ日本には興味深いものがいろいろありますね!
海外旅行もいいですが、日本のいろんな地域に行っていろんなものを見てみたいです。

日本各地の伝統的な踊りを集めたサイトを作れば、文化的にもそうとう価値があるものができそうです。
各地を回る旅費と休みがとれれば、ぜひ作りたい。

文部省あたりでお金出してくれないかしら……。
クールジャパンの一貫として。

 

かんこ踊り|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する
http://colocal.jp/topics/think-japan/local-action/20121025_12786.html

花巻まつり、本祭前の奉納演舞「前編」

花巻まつり、本祭前の奉納演舞「後編」

 

SONY DSC
「太鼓踊系」の八ツ鹿踊(いわて花巻空港の壁画)